何事か
と思い、目を覚ますと、部屋の中いっぱいに響き渡るセミの鳴き声。
窓を開けて寝ていたが、虫嫌いの私はそれが入らないよう、ちゃんと網戸を閉めているので、そこら辺は大丈夫だと確信していたのだが、ふと壁にくっついている黒い大きなセミが目に入った。
ひぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!
とっさに布団をかぶって、セミが向かってくるのに備えよう、と思ったが、布団がない。
そうだ、昨夜のあまりの暑さにパンツ一丁&掛け布団なしで寝ていたのだ。
しかも起きて直後では、布団のあるところまで体が動かない。とっさに、ベットシーツを剥ぎ取り、それに包まってどうしようか考えること15分。
そうだ、ここから13秒で行ける鍼灸院さんに行って対処してもらおうとグッドなアイデアを思いついたが、月曜日はあいにくお休みで誰もいないのだった。
じゃあ、マンションの管理人さんにお願いをと思ったがパンツ一丁ではさすがに外に出られない。服を着ている間に、私に向かって飛んできたら、なんて考えるとそれも怖くてできない。じゃ、とにかく誰かに電話してアドバイスを聞こう、とお知り合いに電話するも出ず。
どうすれば、どうすれば良いの
お隣さんに助けを・・・と思ったが、引っ越してきてから2年経つもどんな人が住んでるのかもわからない。
無理を承知で、最近お知り合いになった方に電話をしようとしたが、
しまった!
その方の電話番号は、もう一台の電話機にメモリーがあるんだった
その電話が、なんとセミと30センチ位しか離れていない場所にあることを思い出した。
ベッドシーツから目だけを出し、おそるおそる電話機を探す。
(はたから見ると変なおっさんにしか見えない)
「あ、あった」
さ、これをと手を伸ばした瞬間、黒いセミがまたも目に入る。
こっちに飛んでこないように、そーっとそーっと電話機を招きよせていたら、またもセミが目に入る。
と、その瞬間、私は脱力で地面にへばりつく。と同時に涙が溢れてきた。
かと思えば大声でわーーと叫んでしまう。
さて、問題。
この時、一体何が起こったのでしょうか。 続きを読む